神奈川県川崎市生まれ、ギタリスト兼ボーカリスト兼コンポーザー兼プロデューサー。 10才の時にクラッシックギターを始める。12才でパンク・ニューウェーブに打ちのめされる。その後もありとあらゆる音楽を飲み込みつづけ、1994年、スタンディングドラマーとのデュオ編成によるロックバンド"KIRIHITO"を結成。ギター、ボーカル、シンセ(足)を同時にプレイするスタイルで、ハイテンションなオリジナルサウンドを構築。現在までに4枚のアルバムと多数のV.A、シングルなどを発表している。その圧倒的なサウンド&パフォーマンスは海外での評価も高く、3度のUSツアーを敢行している。
2000年、繊細かつダイナミズムな音楽性が多方面で高い評価を受けているインストバンド"GROUP"を結成。当時は日本の最初期ポストロックの文脈で語られることも多かったファースト・アルバム『RECORD』(WEATHER/P-VINE)を発表する。前編ほぼ1発録りの約41分・全2曲の録音とリアルタイムでのdubプレイは内田直之が担当した。このアルバムの収録曲"before"が映画『ピンポン』(監督:曽利文彦 出演:窪塚洋介,中村獅童)の劇中で印象的に使用され、同映画のサウンドトラックに収録される。そして2004年、リスナーの間では名盤と名高い2ndアルバム『Before Turning Off the Light』(P-VINE)を発表。その後もマイペースながら活動は継続されており、2020年4月10日に15年振りの3rdアルバムとなる『mikazuki』を発表。また、2024年、1stアルバム『RECORD』 がベルリンの匠スタジオ、Dubplates & Masteringによるカッティングでヴァイナル化されリリースされている。現在のメンバーは、竹久 圏(Gt),田島 拓(Gt),石川 陽太郎(B),ハンチョー(Tp),本澤ケンジー(soprano sax),中野 恵一(Dr)の6人。GROUPという名のGROUP。
2005年公開された映画『東京ゾンビ』(監督:佐藤佐吉、音楽監督: 二見裕志、出演:哀川翔,浅野忠信)では全編を飾る音楽の為に劇伴バンド"RAAZKUINTED"を結成。リーダーを勤める。この頃より、映画や演劇等への楽曲制作も手がけるようになる。
2006年、初のソロアルバム『Yia sas!/Ken Takehisa&The Spectacrewz』(powershovel audio)を発表。その楽曲は世界各地の新進気鋭のアーティストとのコラボレーションにより作成され、ダブ、ハウス、ロック、ヒップホップ、エレクトロニカ を素朴なギターフレーズで繋いでいく作風は、1本の映画を観たようだと評される。ハード・メルヘン・スペクタクル巨遍。
同じく2006年には、常夏ノイズユニット"umi no yeah!!"が結成され、各種イベントに多数出演〈出店〉する。ノイズギター担当のビキニ店長とバイトリーダーの竹久(アロハ)はレギュラーメンバーとして活動。そこに準レギュラーとしてCOMPUMA(シロップ)が参加していた。"umi no yeah!!"はライブ(営業)活動のみの不定型集団であり、メンバーはシフト制のバイト形式であった。波打ち際の解放感を重要なコンセプトとしており、焼きそばを焼くだけのメンバーや、ココナッツの匂いを漂わすだけのお香係等、様々なキャラクターが混在した特殊な集団となっていた。2011年3月中旬から4月初頭にかけては、大友良英ら東京の先鋭ミュージシャンを追ったフランス制作のドキュメンタリー映画『We Don’t Care About Music Anyway...』(2009年 Shai Production)にKIRIHITOとumi no yeah!!で出演、いくつかの映画賞をヨーロッパ各地で受賞し、それと並行してヨーロッパツアーを敢行。全国フランチャイズ展開を目指していたが、道半ばにして潮時を迎え、ビキニ店長は竜宮城に嫁ぎ、めでたく店じまいとなる。
2007年、豪華メンツによるスーパーバンド"younGSounds"を結成。2009年、1st LIVE Album『bootleg of ys』をLess Than TVより、2012年にはスタジオアルバム『more than T.V』をfelicityより発表。DISCOでPUNKな魅力溢れるサウンドが巷で話題騒然となる。 谷口順(less than TV),イルリメ,モリカワアツシ(idea of a joke,and more),中尾憲太郎(ex.NUMBER GIRL),Miesha(DRAWERS),やけのはら,柿沼実(TIALA)がメンバーとして参加。
2014年、ラッパーの田我流によるバンド・プロジェクト「田我流とカイザーソゼ」にギタリストとして参加。スタジオ・レコーディング・アルバムをリリース。国内でのライブ活動に参加。
2015年、ADSやスマーフ男組での活動を経て、DJとして幅広い活動を続けている盟友 COMPUMAとの共同作業により作成されたアルバム『COMPUMA feat. 竹久圏 / SOMETHING IN THE AIR - the soul of quiet light and shadow layer』を"Tealightsound"より発表する。この作品は京都の老舗茶問屋 宇治香園の創業150年を記念して制作されたもので、茶園でのフィールド・レコーディングやギター演奏を中心に、エレクトロニクス、加工編集ミックスを施して完成させた、イマジナリーでランドスケープな作品となり、後にヴァイナル化されリリースもされている(2024年)。2020年には、その続編ともいえる作品、『COMPUMA & 竹久圏 / Reflection』を同レーベルより発表。 「音を聴く」という行為を見つめ直して向かいあったサウンドスケープと心象風景を模索する意欲作となる。
2020年、KEN2D SPECIALやDJユニット、Cocktail Boyzで活躍するKEN KENとDEAVID SOULのhacchiによるプロジェクト"URBAN VOLCANO SOUNDS"のファースト・アルバム『blue hour』にギタリストして参加。レゲエ・ダブ、ブギー、AOR、ソウル、ディスコ、ファンクなどなど、さまざまな音楽エッセンスが溶け込んだチルアウトかつグルーヴィーなサウンドは、その中毒者を現在も増やし続けている。
完全に趣の異なるいくつかのバンド活動以外にも、UA、一十三十一、三沢洋紀 、FLYING RHYTHMS など、様々なア-ティストとのコラボレーション、レコーディングやライブに参加。近年では、自作映像を投射しながらのソロギターライブも行っており、活動の幅を広げている。
尚、2021年、映画音楽(劇伴)として参加した短編映画『日曜日、凪』(監督:金允洙)が第34回 東京国際映画祭「Amazon Prime Video テイクワン賞」を受賞。2024年、金允洙監督の長編映画『あるいは、ユートピア』に於いても音楽を担当し、第37回 東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門でワールドプレミア上映となっている。
[映画音楽 参加作品]
2002年『ピンポン』(監督:曽利文彦 出演:窪塚洋介,中村獅童) *GROUPによる楽曲提供
2005年『東京ゾンビ』(監督:佐藤佐吉 出演:哀川翔,浅野忠信)
2008年『すみれ人形』(監督:金子雅和 出演:小谷建仁,山田キヌヲ,松岡龍平,綾野剛)
2012年『一遍上人』(監督:秋原北胤 出演:ウド鈴木) <琵琶法師役として出演、演奏>
2017年『そうして私たちはプールに金魚を、』(監督:長久允 出演:湯川ひな)
2017年『白T』(監督:金允洙 出演:弥尋,桜井ユキ,般若)
2018年『羊の木』(監督:吉田大八 出演:錦戸亮,木村文乃,優香,松田龍平)
2021年『日曜日、凪』(監督・脚本・編集:金允洙 音楽:竹久圏 Hacchi)
2022年『リンゴをかじる女、風を売る男』(監督・脚本・編集:金允洙 音楽:竹久圏)
2024年『あるいは、ユートピア』(監督・脚本:金允洙 出演:藤原季節,渋川清彦,原 日出子,吉岡睦雄,渡辺真起子,麿 赤兒)
<Videos>
KIRIHITO「Sai-bo」Music Video
『そうして私たちはプールに金魚を、』(劇伴)
『日曜日、凪」(Amazon Prime Video テイクワン賞受賞作品)
『あるいは、ユートピア』(予告編)
KIRIHITO『Suicidal Noise Cafe』Music Video by onnacodomo